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在留資格「永住者」は、入管法別表第二に「法務大臣が永住を認める者」(永住許可を受けた者)と規定されています。

永住者は、永住を認められた後、生涯を日本に本拠を置くことが想定されています。

永住者は、在留活動(就労活動)に制限がなく、在留期間にも制限がありません。

ただし、在留資格の取り消しや、退去強制事由に該当すれば、退去を強制されることはあます。

また、7年おきの在留カードの更新はあります。

在留資格「永住者」は、既に日本国内に在留している外国人を想定した在留資格であるため、何らかの在留資格から在留資格変更許可申請によって取得することになります。

要件

  1. 素行が善良であること
  2. 独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること
  3. 法務大臣が日本の国益に合致すると認めたこと

3.の要件は

  • 日本人、永住者又は特別永住者の配偶者又は子
  • 難民認定を受けた者

については不要となります。

1.の「素行が善良であること」とは

次のいずれにも該当しない者である必要があります。

  • 日本国の法令に違反して、懲役、禁固又は罰金に処せられたことがある者。ただし、刑の消滅の規定の適用を受ける者又は執行猶予の言渡しを受けた場合でその執行猶予の言渡しを取り消されることなくその執行猶予の期間を経過し、その後更に5年を経過したときは、これに該当しないものとして扱われます。
  • 少年法による保護処分が継続中の者
  • 日常生活又は社会生活において、違法行為又は風紀を乱す行為を繰り返し行う等など、素行善良と認められない特段の事情がある者

2.の「独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること」とは

日常の生活において公共の負担となっておらず、かつ、その者の職業又はその者の有する資産等から見て将来において安定した生活が見込まれることをいいます。生活保護を受給しておらず、現在および将来において「自活」できると認められる必要があります。

なお、必ずしも申請人自身だけでこの要件を満たす必要はなく、申請人の配偶者の収入等を合算することができますが、配偶者が申請人の被扶養者となっている場合は合算することができません。

また、「独立の生計を営むに足りる資産」について、公式な基準はありませんが、おおよそ、年収300万円と考えられており、これに配偶者や子供がいる場合は1人あたり60~80万円が加算されると考えられています。

3.の「日本の国益に合致する」とは

次のいずれにも適合する必要があります。

  • 引き続き10年以上日本に在留していること。ただし、この期間のうち就労資格又は居住資格をもって引き続き5年以上日本に在留していること
  • 現に有している在留資格について、最長の在留期間をもって在留していること(当面、在留期間3年を有する場合は、「最長の在留期間をもって在留している」ものとして取り扱われます)
  • 納税義務等公的義務を履行していることを含め、法令を遵守していること
  • 公衆衛生上の観点から有害となるおそれがないこと
  • 著しく公益を害する行為をするおそれがないと認められること
  • 公共の負担となっていないこと

特例

永住許可には以下のような特例があります。

日本人、永住者又は特別永住者の配偶者、実子または特別養子

  • 1.「素行が善良であること」2.「 独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること」の要件を満たす必要がありません。

また、在留要件が以下の様に緩和されます。

  • 配偶者については、実体を伴った婚姻が3年以上継続し、かつ、引き続き1年以上日本に在留していること
  • 実子又は特別養子については、引き続き1年以上日本に在留していること

日本人、永住者又は特別永住者の養子(特別養子を除く)

  • 1.「素行が善良であること」2.「 独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること」の要件を満たす必要がありません。

難民の認定を受けている者

  • 2.「 独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること」の要件を満たす必要がありません。
  • 在留要件については、引き続き5年以上日本に在留していることで足ります

インドシナ定住難民

  • 在留要件については、「定住者」の在留資格を付与された後、引き続き5年以上日本に在留していることで足ります

「定住者」の在留期間を有する者

  • 在留要件については、「定住者」の在留資格を付与された後、引き続き5年以上日本に在留していることで足ります
  • 構造改革特区域内においてその特区の特定事業等に従事し、その事業において日本への貢献があると認められる者

  • 在留要件については、引き続き3年以上日本に在留していることで足ります
  • 地域再生計画において明示された同計画の区域内に所在する公私の機関において、特定活動告示36号又は37号のいずれかに該当する活動を行い、その活動によって日本への貢献があると認められる者

  • 在留要件については、引き続き3年以上日本に在留していることで足ります
  • 「高度人材外国人」でポイントを70点以上有している者

    • 「高度人材外国人」として3年以上継続して日本に在留していること
    • 3年以上継続して在留している者で、永住許可申請日から3年前の時点を基準として高度専門職省令に規定するポイント計算を行った場合に70点以上の点数を有していたことが認められること

    「高度人材外国人」でポイントを80点以上有している者

  • 「高度人材外国人」として1年以上継続して日本に在留していること
  • 1年以上継続して在留している者で、永住許可申請日から1年前の時点を基準として高度専門職省令に規定するポイント計算を行った場合に80点以上の点数を有していたことが認められること
  • 外交、社会、経済、文化等の分野における日本への貢献があると認められる者

    永住許可申請手続の必要書類

    申請人が就労関係の在留資格または「家族滞在」の在留資格である場合

    日本で準備する書類1.パスポート 原本提示
    2.在留カード 原本提示(申請取次の場合は、在留カードの表・裏のコピーを提出)
    3.申請人(外国人)の顔写真(縦4cm x 横3cm、申請前3か月以内撮影。無帽、無背景。裏面に申請人の氏名を記載し申請書に貼付) 1枚
    4.理由書 1通(永住許可を必要とする理由を書く。形式自由。)
    5.身分関係を証明する次のいずれかの資料(申請人の在留資格が「家族滞在」の場合)
     (1)戸籍謄本 1通
     (2)出生証明書 1通
     (3)婚姻証明書 1通
     (4)認知届の記載事項証明書 1通
     (5)上記(1)~(4)に準ずるもの
    6.申請人を含む家族全員(世帯)の外国人に係る住民票の写し又は在留カードの写し(外国人の方)及び住民票の写し(日本人の方)
    7.申請人又は申請人を扶養する方の職業を証明する次のいずれかの資料
     (1)会社等に勤務している場合
       ・在籍証明書 1通
     (2)自営業者である場合
       ①確定申告書控えの写し 1通
       ②営業許可書の写し(ある場合) 1通
     (3)その他の場合
       ・職業に係る説明書(書式自由)及びその立証資料 適宜(申請人及び配偶者の両方が無職の場合、その旨を説明書に記載)
    8.直近(過去3年分)の申請人又は申請人を扶養する方の所得及び納税状況を証明する次のいずれかの資料
     (1)会社等に勤務している場合、自営業等である場合
       ・住民税の課税(または非課税)証明書および納税証明書(年間の総所得及び納税状況が記載されたもの) 各1通※
     (2)その他の場合
       ①次のいずれかで所得を証明するもの
        ア 預金通帳の写し 適宜
        イ 上記アに準ずるもの 適宜
       ② 住民税の課税(または非課税)証明書および納税証明書(年間の総所得及び納税状況が記載されたもの) 各1通 ※
    9.申請人又は申請人を扶養する方の資産を証明する次のいずれかの資料
     (1)預貯金通帳の写し 適宜
     (2)不動産の登記事項証明書 1通
     (3)上記(1)および(2)に準ずるもの 適宜
    10.身元保証に関する資料
     (1)身元保証書
     (2)身元保証人の印鑑
     (3)身元保証人に係る次の資料
       ア 職業を証明する資料 適宜
       イ 直近(過去1年分)の所得証明書 適宜
       ウ 住民票の写し(日本人が身元保証人の場合)又は外国人係る住民票の写し又は在留カードの写し(身元保証人が外国人の場合) 1通
    11.我が国への貢献に係る資料(ある場合のみ)
     (1)表彰状、感謝状、勲章等の写し 適宜
     (2)所属会社、大学、団体等の代表者が作成した推薦状 適宜
     (3)その他、各分野において貢献があることに関する資料 適宜 
    定型フォームに記載する資料1.永住許可申請書 その1~2(永住)
    2.了解書(2021年10月1日以降の申請で必要となりました)

    ※ お住まいの区役所・市役所・役場から発行されるもので、1年間の総所得および納税状況が記載されたもの。1年間の総所得および納税状況の両方が記載されていれば、いずれかの一方でよい。