【2026年3月】在留手数料引上げ法案とJESTAとは?外国人・企業が知っておきたいポイント
2026年3月10日、政府は、電子渡航認証制度(JESTA)の創設と、在留資格変更許可・在留期間更新許可・永住許可などに関する手数料の上限額引上げを含む入管法改正案を閣議決定しました。
ニュースでは「在留手数料、上限最大30倍に」と報じられていますが、ここで大切なのは、すべての手数料が今すぐ一律に30倍になるわけではないという点です。

「最大30倍」とはどういう意味ですか?
今回の改正案は、手数料の法定上限額を引き上げるものです。報道や法務省資料で示されている上限額の方向性は、次のとおりです。
- 在留資格変更許可:上限10万円
- 在留期間更新許可:上限10万円
- 永住許可:上限30万円
したがって、「最大30倍」というのは、主として永住許可の上限額に関する話です。
すぐにその金額になるわけではありません
現時点で注意すべきなのは、実際に徴収される具体的な手数料額はまだ確定していないことです。改正案では上限額を引き上げますが、実際の金額は今後、政令などで定められる見込みです。
そのため、現段階では「永住申請が直ちに30万円になる」「更新がすぐ10万円になる」と断定するのは正確ではありません。
現在の手数料はいくらですか?
現在実務で適用されるのは、2025年4月1日以降に受け付けた申請に適用される現行手数料です。代表的なものは次のとおりです。
- 在留資格変更許可:6,000円
- 在留期間更新許可:6,000円
- オンライン申請による変更・更新:5,500円
- 永住許可:10,000円
したがって、現時点では現行手数料ベースで考えるのが正確です。
JESTAとは?
JESTAは、査証を必要としない短期滞在者について、来日前にオンラインで認証を受ける仕組みです。入国前のスクリーニングを強化しつつ、認証済みの渡航者については上陸審査手続の円滑化を図る制度として説明されています。
これは主に、観光や短期滞在の入国管理に関する制度であり、在留資格更新や在留資格変更の中長期在留実務とは少し論点が異なります。
JESTAはいつ始まる予定ですか?
政府資料では、JESTAについて2028年度中の導入を目指す方向が示されています。今回の法案は、その制度導入に向けた法的整備の一環と理解できます。
外国人本人・企業が注意すべきポイント
今回の改正案で特に注意したいのは、将来、更新・変更・永住の実費負担が上がる可能性があるという点です。
現時点では具体額未定ですが、今後、法案成立後に政令で実際の金額が引き上げられた場合、企業が負担するのか、本人が負担するのかを事前に整理しておくことが重要です。
特に永住許可については、上限額の引上げ幅が大きいため、今後の制度動向を継続して確認する必要があります。

まとめ
今回のニュースで重要なのは、「手数料上限額の引上げ方針が閣議決定された」という点であり、現時点で直ちに全ての申請手数料が大幅増額されると確定したわけではないということです。
今後は、法案の成立状況、政令による具体的手数料額、施行時期を確認していく必要があります。
トミーズリーガルサービス行政書士事務所では、在留資格変更、在留期間更新、永住許可申請、家族滞在、就労系ビザ、企業の外国人雇用対応についてご相談を承っております。最新の制度動向を踏まえて、実務的に分かりやすくご案内いたします。

